4. ワームに襲われた砦
主要モンスター:ワーム Worm

ワームは、蛇やイモムシに体つきが似ている魔物の総称。
”大蛇” を意味する古語でもある。

なお、ミミズや線虫などもワームと呼ぶが、言葉としては別物。






「プレグナント・ワーム」

目と鼻がなく、大きな口と触手で生活をするイモムシ型の大蛇。
地中やダンジョンなど、暗い場所に好んで住む。
単体で居るときには静かに獲物をねらうが、群れると凶暴化する。

体内に巨大な精巣を持ち、その内側に人間の女性をつかまえて苗床にする。
人間とつがいになった場合は、ワームの腹部がポッコリと膨らみ、
ワーム自身が妊娠しているように見える。 このために俗称を ”ボテ腹ワーム” ともいう。

取りこまれた女性は不老化し、
ワームが生きている限り、ワームの幼生を産まされつづける。
老女が取りこまれると、若返るという噂もある。

ボテ腹状態のプレグナント・ワームを解体すると、
おおくの場合は裸の女性が中から出てくる。
そのため一部の冒険者たちは、女体目当てでこのワームを狩ったりもする。





short story

「い、痛てぇ…… チクショウ……!」

大量の出血に目をかすませながら、
男はボテ腹のワームを睨んでいた。
大切な恋人が失踪し、その足跡をたどっていくと、突然ワームに囲まれたのだ。

ワームは男の腕を食いちぎり、美味そうにボリボリと咀嚼している。
あの女(ひと)もここでワームに喰われて、
あえない最期を遂げたということか。

男はワームの腹部を凝視しながら、無念のなみだを土におとした。

男は知らない。
彼が愛した人は、すぐ近くでまだ生きていた。
彼女の身体はワームの胃袋ではなく、精巣のなかに納まっていた。

女はヌルヌルとした触手に手足を縛られ、
熱い粘液を乳房や尻に塗りたくられて、
強制的に発情させられながら、身体中の穴を犯されていた。

ぬちゅっ……くちゅ……にゅぷっ……
「んうっ……! んうっ、んぐうっ……!」

女に意識はあるが、なにも見えない暗闇のなかで発狂しそうだ。
もう一週間も、ひとりぼっちの肉の牢獄で、
精巣の内がわに生えた触手の群れに犯されている。

触手たちは、えんえんと射精をくり返す。
彼女はすでにワームの子を孕まされ、
妊娠七ヶ月ほどの大きさに膨らんだ腹をぶら下げていた。

さらに一週間がすぎる頃には、
ワームの尻から女の尻がにょきっとせり出してくる。
その女の股間から、ウジャウジャとワームの幼生がはい出してくる。

瀕死の男は、それまで命が持たないだろう。
愛する人がイモムシの苗床にされる姿を、見ずに済みそうではあった。