第三章 ゾンビ編
ゾンビとは、死霊術(ネクロマンシー)によって術者に動かされる死体。
または脳や魂を破壊され、肉体だけが活動する状態の生物。
以下で説明されるのは後者であり、魔物として扱われる。



生物がゾンビ化すると、光神エリオスの加護を失う。
多くの場合は、魔王が加護を引継いで活力を与える。
そのため、基本的に人間と敵対する行動をとる。

ゾンビ化の原因は様々だ。
近年は特に 人間の脳と生殖器を奪う寄生虫 を病原体とする、
感染症としてのゾンビ化がアルメキア王国に脅威を与えている。






屍蟲。しちゅう。
ゾンビ化現象を引き起こす、ウジ虫型の寄生虫。
小さいながらも魔物であり、人間の女性に対して欲情する。
人間の卵子に屍蟲の精子を受精させ、人間の子宮の中で繁殖する。

人間がこの虫に寄生されると、中枢神経と生殖器を支配されてゾンビ化する。
生前の記憶や技能は急速に劣化し、
「仲間を増やそう」という行動原理で徘徊するようになる。

基本的には男性に寄生し、感染者は兵隊ないし種付け役として利用される。
女性に対しては脳を殺さず、苗床として生かしておくが
種が付かなかったり、凌辱されすぎて本人が死んだ場合は、
女性でも脳を食われてゾンビ化する。

一匹や二匹に寄生されたた程度では、ゾンビ化までには至らない。
ただし脳や生殖器に関して、部分的に肉体支配を受ける場合が多い。